【印刷博物館】天文学と印刷【企画展示・感想】星空と活版にはロマンがある。

ART

こんにちは。chai (@chai_jjjjj) です。

先日、印刷博物館にて行われている企画展示
「天文学と印刷〜新たな世界像を求めて」に行ってきました。
占星術や星座占いが好きで印刷物も興味がある私にとっては
最高の組み合わせです。これは行くしかない。

感想と簡単な展示の内容を紹介します。
気になってるけど行くか迷っている、
行けないけれど内容は気になる、という方の参考になればうれしいです。

印刷博物館とは

印刷博物館とは東京都文京区にある博物館です。
主に昔のポスターや書籍などの紙もの資料の展示がされていますが、
定期的に企画展示も催されており
様々なコンテンツと印刷の融合を知ることができる場所です。
どういった経緯で印刷が世の中に流通していったか、
印刷物の歴史を知るのには最適な場所です。

展示を知ったきっかけ

私は電車の中吊り広告でこの展示を知りました。

普通の広告であれば見逃しがちですが、なんと、
この中吊り広告には金箔が使われていたのです。
箔とはカードやお菓子の箱などにつかわれる特殊加工のひとつで
光の当たり具合できらきら光る豪華できらびやかな印象を与えてくれるものです。
当然通常の印刷よりもお値段があがる加工なので、
電車の中吊り広告で見ることはあまりありません。
そういった理由で、周りと比べてひと際目立つ広告に
惹かれたのがきっかけです。

「天文学と印刷」の箔押しのチラシがすごい

受付には中吊り広告と同様箔押しがされたチラシが
テイクフリーで置いてありました。
全8種類あったようですが
私が行った時には4種類しか残っておらず…
全部並べたら壮観だったろうなと思います。
箔が押されたチラシはなかなかレアなので
好きな方は持ち帰ることをおススメします。

8種集めた方がツイッターにいらっしゃったのでご紹介。
かっこいいです。

さらに調べると「コールドフォイル」という方法で
刷られていることが判明。

コールドフォイルは私の大好きな印刷方法のひとつです。
簡単に説明すると「箔をインクのように刷ってから、
上からまたインクを乗せられる」やり方。
箔の色をアレンジできちゃう方法です。

どういった展示なのか?所要時間・見どころは?

主に天文学がどのように世に広まったのか。ということを
印刷が始まった15世紀ヨーロッパから歴史に沿って紹介していく展示でした。
展示は1〜5章に区切られており、約9分の映像展示もあります。
会場全体の約半分が企画展示に使われており、
全部をざっと見るだけなら1時間ほどあれば十分と思われます。
(私は3時間ほど滞在しておりました。)
午後2〜5時頃は込み合うのでできれば午前中をおススメします。

私的見どころは以下の3つ。

  1. 「天動説」から「地動説」への考え方の転換に印刷がどう役立ったかが分かる!
  2. 当時の学者によって実際に刷られた展示物!
  3. 15世紀ヨーロッパの天体図とか図鑑とかがとにかくオシャレ!

ひとつずつ説明するとこんな感じです。

1.「天動説」から「地動説」への考え方の転換に
印刷がどう役立ったかが分かる!

当時の人々は自分たちの立っている地面は止まっていて
空が動いていると思っていました(=天動説)。
その考え方はキリスト教にも影響されていて
もはや常識になっていました。

ところが星を観察している学者の中に
(何か違くね?)と考える人たちが出てきて、
それが「地球が回っていて星にも軌道がある(地動説)」として
徐々に広まり始めました。

同時にドイツでは活版印刷も栄え始めていて
自分たちの考えを印刷してみんなに知ってもらおうとする
学者であり印刷者の人たちが各地で出てきます。
その人たちがどうやって印刷を使ってきたのかが
ストーリー仕立てで順を追って知っていけます。

2.当時の学者によって実際に刷られた展示物!

展示物はどれも当時実際にいた学者さんによって刷られたもの。
ロマンがあります。
自分で研究も考案もイラストも文章も編集も印刷もしちゃうって
すごい。しかもそれが長く後世にわたって役立っているんですがら
すごいことです。
ヨーロッパだけでなく中国や日本の江戸時代の天文学者さんの印刷物も見れます。
中国の天体図はなんか動物がチャイナチックでかわいらしいです笑。

3.15世紀ヨーロッパの天体図とか図鑑とかがとにかくオシャレ!

展示物の中には天文学に留まらず
建築学や医学にも印刷が使われていたことがわかるものもあります。
どれも当時のままちょっとグロテスクな表現だったり
少ない色味でシンプルに刷られていたり、
今見ると逆にオシャレでレトロ感があり
デザイン的にも勉強になりました。
そういう古代ヨーロッパの時代が好きな人にも楽しめる内容です。

感想まとめ

学者・画家なのに印刷もできちゃう職人ってすごいと思いました。
自分のプロフェッショナルの分野とプラスアルファ、
誰かに広めるためのツールも使いこなしてしまう。
現代でいう特化型ブロガー(笑)みたいな感じでしょうか。
どの時代も一つのことだけでなくいろんな方面に強みを持ち、
人の役に立つ情報を広げていけるひとが
中心になって世界を動かしていたんだなと思いました。

星空や天文学に興味がある、中世後期ヨーロッパあたりの
文化や雰囲気が好き、昔の印刷物が好きな人は
とても楽しめる展示だと思いました。
会期は2019年1月20日まで。
興味を持った方はぜひ行ってみてください。